リベ大どうぶつ病院

コラム

犬・猫の爪の切り方|どこまで切る?頻度と嫌がるときのコツ 

  • 🐶犬

  • 😺猫

  • 総合診療

公開日

2026.10.16

更新日

2026.10.16

明るい室内で、飼い主が小型犬の前足をやさしく持ち、爪の手入れをしている様子。犬は落ち着いて座り、隣では猫がクッションの上でくつろいでいる。手前のテーブルにはペット用の爪切りが置かれており、自宅で犬や猫の爪をケアする場面を表している。

こんにちは!リベ大どうぶつ病院 院長の林です。

🌀 爪はどこまで切ればいいの?血が出そうで怖い

🌀 嫌がって暴れるので、全部切りきれない

🌀 猫は爪とぎをしていれば、切らなくても大丈夫?


爪切りは、つい後回しになりやすいお手入れですよね。


結論からお話しすると、爪は血管の手前まで、先端から少しずつ切れば大丈夫です。

嫌がる日は、数本だけで終わりにしてもかまいません。


今回は、犬・猫の爪の切り方と頻度の目安、困ったときの対処をお伝えします。

ご自宅で無理なく続けるための参考にしてくださいね。

🔸 爪切りのタイミングと頻度の目安

爪切りの頻度は、犬・猫の年齢や運動量、室内での過ごし方によって変わります。

頻度はその子にあわせて

同じ種類・同じ年齢でも、爪が伸びるスピードは暮らし方やその子次第で異なります。
そのため、獣医師目線でも「⚪︎週間に1回」という明確な数字はありません。

室内で過ごすことが多い子や運動量が少ない子は、爪が自然にすり減りにくいという特徴もあります。
猫は、自分で爪とぎをしますが、爪が十分に短くなるとは限りません。

「週に一度は足先を見る」という形で、爪の状態を見る習慣をつけておくのがおすすめです。

爪が伸びているサインを見逃さない

<共通してみられるサイン>
・フローリングを歩くと「カチカチ」と音がする
・カーペットや服に爪が引っかかる
・抱っこしたときに爪が当たる

犬は、立ったときに爪が床に当たっているかどうかも、確認しやすいサインです。

🔸 爪が伸びすぎて起こるトラブル

伸びすぎた爪は、布などに引っかかって折れたり、はがれたりする原因になります。


犬の前足の内側(後足にもある場合があります)、少し高い位置にある「狼爪(ろうそう)」は、地面に当たらないため伸びやすい爪です。巻くように伸びて肉球に刺さることもあるので、忘れずに確認しましょう。

犬の前足を示した図解。狼爪(ろうそう)は、前足の内側にある地面から少し高い位置の爪として、赤い丸と線で示されている。後足にもある場合がある。通常の爪だけでなく、歩いても地面に当たらず自然に削れにくい狼爪も忘れずに確認することを伝えている。

また、猫もとくに高齢になると爪が厚くなったり、爪とぎの回数が減ったりして、爪が伸びやすくなることがあります。伸びた爪が肉球に食い込むと、痛みや炎症の原因になります。


加えて、爪とぎをしなくなった、足先を気にする、歩き方が変わったといった様子がある場合は、関節や足先の痛みが関係している可能性もあります。気になるときは診察で確認しましょう。

🔸 切る前に知っておきたい爪の中の血管

爪の内側には、血管と神経が通っています。ここを切ってしまうと、出血して痛みも出ます。


白い爪の子は、ピンク色の血管が透けて見えるので比較的わかりやすいです。

でも、黒い爪の子は、外から血管が見えません。


また、爪を定期的に切らずにいると、血管も一緒に伸びてしまうことがあります。

そうなると、血管の手前までしか切れないため、短く整えたくても思うように切れません。


だからこそ、伸ばしすぎる前に「こまめに少しずつ切っておくこと」が大切です。

🔸 犬・猫の爪の切り方|3つのポイント

爪切りは、犬・猫用のものを使い、次の手順で少しずつ進めましょう。


1️⃣ 足先をやさしく持つ
猫は、指をやさしくつまむように押して爪を出します。


2️⃣ 先端から少しずつ切る
白い爪は、透けて見える血管の手前までにします。


3️⃣ 血管が見えない黒い爪は、何回かに分けて少しずつ切る


猫の爪は、根元に見えるピンク色の血管を避けて、透明な先端だけを切りましょう。

どこまで切ればよいか迷うときは、無理に進めず、動物病院で長さを見てもらうと安心です。

犬や猫の爪を切る3つのコツを示した図解。足先をやさしく持ち、爪の中の血管を切らないよう先端から少しずつカットする。猫は透明な爪の先端部分、血管が見えにくい黒い爪は先端のほんの少しだけを切る。嫌がる日は無理に切らないことも示している。

🔸 嫌がるとき・血が出たときの対処

全部を一度に終わらせなくて大丈夫です。

力ずくで押さえつけて続けるのではなく、嫌がる日は「今日は2本だけ」と、短い時間で切り上げましょう。


できるだけ落ち着いた環境で行いましょう。

1本切れたら褒めたり、おやつをあげたりして、爪切りに対してよい記憶を残してあげるのも大切です。


爪切りに慣れていない子は、まず足先に触れられることから少しずつ慣らしていきましょう。


もし深爪で血が出てしまったら、清潔なガーゼなどで爪の先を押さえて止血します。

ペット用の止血剤を用意しておくと安心です。止血剤がなくても、5分ほどで止まることが多いです。

押さえ続けても血が止まらないときは、動物病院へご連絡ください。

犬や猫の爪を深く切って出血した場合の対処を3段階で示した図解。まず清潔なガーゼで出血部分を押さえ、ペット用の止血剤を使用する。5〜10分押さえても血が止まらない場合は、動物病院へ連絡するよう案内している。

愛犬と一緒に微笑む院長の写真と『院長のワンポイントアドバイス』という吹き出しのメッセージ

「爪切りが苦手な子は、切ることより先に『足先を触られても平気』になるのが近道です。子犬・子猫のうちから、足先を触ったら褒める練習だけでも効果があります。高齢の猫なら、眠っているときにそっと肉球を押して、爪の先を見るだけでも十分なチェックになりますよ。」

🔸 早めに相談したいサイン

爪に以下のような様子があるときは、次のお手入れを待たずに、早めにご相談ください。


<受診のサイン>


✅ 爪が肉球に刺さっている

✅ 爪が割れた・はがれた

✅ 押さえても出血が止まらない

✅ 爪のまわりが赤く腫れている

✅ 足をかばっている

✅ 触ると強く嫌がる


高齢の猫で、爪とぎをしなくなった、爪が伸びて太くなってきたときなどは、関節の痛みなどで爪とぎがしにくくなっていることがあります。

爪の伸びすぎが病気のサインのこともあるため、一度診察で確認しましょう。

🔸 よくある質問

Q. 猫は爪とぎをしていれば、爪を切らなくても大丈夫ですか?

A. いいえ、室内で飼育をしているのであれば引っかかる可能性はあるため、爪とぎをしていても爪切りはしましょう。
爪とぎは、古い外側の層をはがして爪の鋭さを保つための行動で、爪の長さを十分に整えられるとは限りません。

Q. 爪切りだけでも、病院に行ってよいですか?

A. はい、当院では爪切りだけのご来院も大丈夫です。

ご自宅で難しいときや、黒い爪でどこまで切ればよいか不安なときは、無理をせずお任せください。

診察や予防で来院されたときに、あわせて声をかけていただいてもかまいません。

🔸 まとめ|こまめに、少しずつ進めることが大切

爪切りは、血管の手前まで、先端から少しずつ切るのが基本です。

嫌がる日は数本だけでも大丈夫なので、週に一度は足先を見る習慣をつけて、こまめに整えてあげましょう。

爪が刺さっている、割れている、出血が止まらないといったときは、早めにご相談くださいね。

ご自宅で切るのが難しいときや、どこまで切ればよいか迷うときは、爪切りだけでもお気軽にご来院ください。


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愛犬・愛猫に合ったペースで、一緒に続けていきましょう。


【参考文献】

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