😺猫
泌尿器科
公開日
2025.3.18
更新日
2026.7.27
こんにちは!リベ大どうぶつ病院 院長の林です。
今回は猫に多い腎臓の病気、慢性腎臓病(CKD)についてのお話です。
ネコちゃんは家の中で過ごすことが多く、成猫になると行動も落ち着いてくるため、ワンちゃんに比べ体調の変化に気づきにくいことがあります。
また、腎臓の病気は初期の段階では目立った症状が出にくいため、気づいたときには病気が悪化してしまっていることも少なくありません。
飼い主さんが日々のちょっとした変化に気を配ることが、ネコちゃんの健康を守る上ではとても大切です。
そこで今回のコラムでは
慢性腎臓病(CKD)でよく見られる症状
早期発見・治療のポイント
当院でのサポート
などについてお伝えします。
特に
7歳以上のネコちゃん
がいる飼い主さんにはぜひ最後までお読みいただき、愛猫の健康管理にお役立ていただけるとうれしいです。
慢性腎不全は
腎臓の機能が徐々に低下し、その状態が長期間続くことで生活に支障を及ぼす病気
です。
腎臓は血液をろ過し、不要な物質を尿として排出する働きを持っています。
しかし老化や病気によってこの働きが低下すると、うまく排出することができず、老廃物が体の中にたまってしまいます。老廃物は体に有害な毒素を持っていることもあるため、それらが蓄積されることでさまざまな健康問題が起こります。
腎臓の機能低下や形の異常が3ヵ月以上続いている場合、一般的には慢性腎臓病(CKD)と診断されます。みなさんがよく聞くのは「慢性腎不全」かもしれませんが、これはもう少し狭い意味であり、尿毒症などで腎臓の働きが大きく損なわれている状態です。
高齢のネコちゃんに多く見られる病気で、当院でも健康診断の際や飼い主さんからのご相談で発見され、日々治療を行っています。

慢性腎臓病はゆっくり進行するため、初期の段階では気づきにくいことが多いです。
もし以下のような点が見られたら、腎臓の機能低下が原因の可能性もあります。
水をよく飲む
おしっこの量・回数が増える
食欲が落ちる・体重が減る
元気がなくなる・毛並みが悪くなる
口臭が強くなる・嘔吐が増える
これらの症状が見られたら、早めに動物病院を受診しましょう。

腎臓の働きが弱くなると体が脱水しやすくなり、水を求める行動が増えることがあります。そのため、お風呂や洗面所などの水回りに頻繁に行くようになることも。
普段はあまり水に興味を示さないコが、水のそばにいる時間が増えたと感じたら、ちょっとした変化として気にかけてあげましょう。

慢性腎臓病は「完全に治す」というよりは、「うまく付き合っていく」ことが大切な病気です。
早期発見と適切な治療を続けることで、進行を遅らせることができます。
特に次のような方法が効果的です。
飼い主さんが異変に気づくほどの明らかな症状が見られる頃には、腎機能は50%以上失われていることも。
血液検査や尿検査を受けることで、症状が出る前、まだ腎臓へのダメージが小さいうちに異常を見つけることができ、早期発見・治療につながります。
腎臓に負担をかけない特別なごはん(療法食)に切り替えます。
具体的には低リン・低タンパク食が推奨されます。
腎不全の症状を緩和するため、吐き気を抑える薬・血圧を調整する薬などを用います。
腎機能の低下・腎臓の炎症を抑えるためのお薬を使うこともあります。
慢性腎不全では貧血が起こる場合があります。
定期的なホルモン注射により貧血の治療を行うことができます。
腎機能が低下すると、脱水しやすくなります。
・新鮮な水をいつでも飲めるようにしておく
・必要に応じて皮下点滴で水分を補う
といった対策をとります。
腎臓の老廃物排泄や炎症の緩和を助けるために、特定のレメディ(自然由来成分)を使用し、免疫力や自己治癒力を高め、症状を改善させる治療です。
副作用はほとんどなく、標準治療と組み合わせることで、症状改善に効果を発揮します。
💭うちのコはいっぱい水を飲んでるから、脱水の心配はないのでは?
というご質問を受けることがあります。
しかし、実はこれは
・慢性腎臓病による脱水が起こっているため、たくさん水を飲んでいる
という状態であることがほとんどです。
いくら飲んでも解消しないほど、常に脱水しやすくなっているとも考えられます。
水を飲んでいるからと安心せず、定期的に体の脱水状態をチェックすることが重要です。
【早期発見・治療のポイント】

近年、動物たちが長寿になっている背景もあり、特に高齢のネコちゃんにとって、慢性腎不全は避けられない病気の一つとも言えます。
一方で、飼い主さんがそうしたリスクを知り
我がコがシニア期に差しかかったら、定期的な検査や適切なケアを行う
ことで、たとえ慢性腎臓病を発症しても、数年〜10年以上の余命を期待することが可能です。
リベ大どうぶつ病院では動物たちの生活の質を保ち、できるだけ長く快適に過ごせるよう、さまざまなサポートを行っています。
その一環として、点滴による水分補給が必要なコに対し、獣医師の適切な指導のもとで
飼い主さんがご自宅で点滴を行うための説明・手技指導
を実施しています。
慢性腎臓病における皮下点滴は、症状によっては毎日、あるいは1日おきに行うことが必要となる場合があります。その際、動物たちの通院のストレスや飼い主さんのご負担をなるべく減らす方法として、ご自宅での点滴を選択肢の一つとしてご提案しています。
多くの飼い主さんが数回の練習を経て、ご自宅での点滴を無理なく続けられています。
当院では飼い主さんが安全に点滴を行えるよう、必要な説明を丁寧に行い、慎重に進めることはもちろん、
手技に関する疑問や不安があればいつでも相談
万が一の際にはすぐに対応
できる体制を整えております。
💭最近、若い頃には見られなかった変化があるような気がする…
ちょっとした違和感に気づいたら、ぜひお気軽に当院までご相談ください。
あなたと大切な家族のかけがえのない時間を守るため、全力でお手伝いさせていただきます!
受診前にお問い合わせいただけます。どうぞお気軽にご利用ください。
それではまた、次のコラムで!

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