リベ大どうぶつ病院

コラム

夏を乗り切る!熱中症ケアガイド 

  • 🐶犬

  • 😺猫

  • 総合診療

公開日

2024.8.27

更新日

2026.3.17

こんにちは!リベ大どうぶつ病院 院長の林です。


日々、私たちは、大切な動物たちの健康を守るお手伝いをしています。

しかし、人の健康よりさらに、動物たちの健康に関しては

🌀何をどうすればいいのか、よくわからない…

と感じる飼い主さんも多いのではないでしょうか。


そこで、このコラムでは、

ワンちゃん・ネコちゃんの健康管理に役立つ情報をお届けしていきたいと思います。

季節ごとの注意点や、日常生活で気をつけるべきポイント、飼い主さんのお悩みなどを紐解きながら、

みなさんと一緒に、動物たちの健やかな毎日をサポートできれば幸いです!


第1回目は「夏を乗り切る!熱中症ケアガイド」というテーマでお伝えします。

ぜひ最後までお読みいただき、

この厳しい暑さの中で、ワンちゃん・ネコちゃんを守るポイントを知っていただけたらうれしいです。


🔸熱中症ってどんな症状?きっかけは?

たとえば、

  • ヨダレが多い

  • 吐くようなしぐさをする、吐いている

  • いつもより動きが鈍い、だるそう

と感じた時は、熱中症のサインかもしれません。


熱中症になりやすいきっかけは

①運動、②高温環境、③車の中

といわれています(図1)。


特に

2歳以下の活発で興奮しやすいコであれば、運動後になりやすく、

主に10歳以上の高齢のコは体温調節機能が低下しているため、暑い場所ではじっとしていてもリスクがあります。

また「鼻ぺちゃ」な短頭種では、暑くてせまい空間となる車の中でも危険が高まります。


【図1】熱中症になりやすいきっかけと特に注意が必要なコ (一部重複あり) [文献1を参考に筆者作成]

熱中症になりやすい3つのきっかけ(運動・高温環境・車の中)と、特に注意が必要な犬や猫の特徴(2歳以下、10歳以上の高齢、短頭種)をまとめたイラスト。

🔸なりやすい品種はあるの?

ワンちゃんでは

  • フレンチ ブルドッグやパグなど「鼻ぺちゃ」なコ

  • サモエドなど、モフモフした厚い毛のコ

  • 大型犬


ネコちゃんでは

  • ペルシャなど「鼻ぺちゃ」なコ

  • ノルウェージャン フォレスト キャットなど、長くてふわふわした厚い毛のコ


といった品種・特徴のコと暮らしている方は、より注意をしてあげる必要があります(図2)。


【図2】熱中症になりやすい品種の例 [筆者作成]

熱中症に注意が必要な品種の例として、フレンチブルドッグ、パグ、サモエド、ペルシャ、ノルウェージャンフォレストキャット、大型犬の写真を並べた画像。

🔸今日から実践!予防のポイント4選

熱中症の予防には、下記の4つの対策がポイントです!

①室内の温度

部屋の中がヒンヤリと感じられる温度に調整しましょう。

日当たりやエアコン性能、部屋の広さなどにより大きく変わりますが、できれば室温は26℃くらいを保つのがオススメです。

一度、ワンちゃんやネコちゃんがよくいる場所のあたりを、温度計ではかってみるのもよいでしょう。

②水分補給

いつでも新鮮な水を飲めるように気を配りましょう。

特に夏場は雑菌も増えやすいため、できればこまめに水を入れ替えてあげるとよいでしょう。

お散歩時にも水を持っておいてくださいね。

③被毛のケア

モフモフで毛が厚めのコは、定期的なブラッシングやサマーカットなど、余分な毛を取り除いてあげる工夫も必要です。

リベ大どうぶつ病院では、ネコちゃんのサマーカットを行っていますので、ぜひご利用ください。

④お散歩の時間

早朝や夕方の涼しい時間帯にでかけるとよいでしょう。

日中のアスファルトは肉球がヤケドするほど熱くなっています。

昼間に歩くことはなるべく避ける、草の上を歩くようにするなどを心がけましょう。

🔸異変を感じたら…すぐにできる3つの応急処置!

なんだか様子がおかしいかな?と思ったら、まずは応急処置をすぐに行いましょう!

屋外でもできる早めのケアがとても大切。

以下の3つのポイントは、ぜひ押さえておきましょう!!

①涼しい場所に移動

日陰やクーラーの効いた場所に連れて行きましょう。

②体を冷やす

首まわりや足の付け根を中心に、水をかけたり濡れタオルで体を覆ったりして、体温を下げましょう(図3)。

ただし、氷水は冷たすぎるので避けてください。


【図3】冷やすと効果的な場所 [筆者作成]

犬のシルエット。熱中症の応急処置で冷やすべきポイント(首まわり、前足の付け根の内側、後ろ足の付け根の内側)を青い円で示した図。

③水分補給

飲めそうなら水を飲ませましょう。

すでに吐いている場合には、無理に飲ませないでください。

🔸重症となる前に。早めの受診が命を守る!

応急処置の後は、早めに動物病院に連れて行きましょう。

問診や検査に加え、体温が40.5℃以上あれば熱中症と診断されます。

病院では冷却処置や点滴・お薬など、状態に合わせて治療を行います。


【表1】重症度別症状と対処法のまとめ [文献2より改変]

 熱中症の重症度(軽症・中等症・重症)ごとに、見られる症状(激しい呼吸、意識障害、出血等)と、自宅や病院で行う対処法(冷却、点滴、検査等)を整理した表。

 

熱中症は、気をつけていても起こる可能性があります。

とても残念なことですが、重症になると約半数のコが亡くなってしまうのが、熱中症の恐ろしさです。


まだまだ残暑が続きますので、予防をしっかりしつつ、

もし何か気になることがあれば早めに動物病院を受診しましょう。

大切なコたちと楽しい夏を過ごせるよう、私たちも全力でサポートします!

お気軽にご相談くださいね。

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受診前にお問い合わせいただけます。どうぞお気軽にご利用ください。


それではまた、次回のコラムをお楽しみに!





引用文献

[1] Hall EJ, et al. Animals. 2020; 10(8): 1324-1344.

[2] Hall EJ, et al. Sci Rep. 2021; 11(1): 6828-6838.

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