🐶犬
😺猫
腫瘍科
皮膚科
公開日
2025.1.4
更新日
2026.3.19
こんにちは!リベ大どうぶつ病院 院長の林です。
全身をふわふわの毛で覆われている動物たち。
そのため一見わかりづらいのですが、その中に重要な病気のサインが潜んでいることがあります。
今回は
ワンちゃん・ネコちゃんたちの「がん」、特に「皮膚がん」に注目し
体に起こる小さな変化
飼い主さんが注意すべきポイント
動物病院での検査・治療の流れ
などについて簡単に解説します。
進行すると命にかかわることもある、がん。
早期発見のために飼い主さんができることは、実はとてもシンプル。
我がコの体に触れることです。
大切な家族を守るため、ぜひ最後までお読みいただければ幸いです。
がんは体の中で少しずつ悪化していくため、気づきにくい病気です。
しかし皮膚にできるがんの場合は、
初期には
小さなしこり
ちょっとしたできもの
のように見えることがあります。
毛で覆われているため皮膚の状態はわかりづらいですが、
顔周りやお腹など、毛が短い・あまり生えていない部位では比較的気づきやすいこともあります。
こうした皮膚の変化に加えて、
次のような「いつもと違う感じ」がある場合、注意が必要です。
硬さや腫れ
触るとコリコリしたものを感じる、腫れているように見える
治りにくさ・出血
小さなできものがなかなか治らない、むしろ少しずつ大きくなっている気がする
できものから少量の出血があり、数日間続いている
ワンちゃん・ネコちゃんの行動の変化
いつもより食欲がない、元気がないように見える
上記はがんが原因で起こっている可能性があるため、違和感を感じたら、放置しないことが大切です。

我がコをなでるなど、日頃から全身に触れることで、体の変化に気づきやすくなります。
私は毎日、愛犬(名前はバディといいます)をマッサージして、愛でています!
🌀なんだか変なしこり・できものがあるような気がする…
そんなときは、下記の3点を押さえておきましょう。
動物病院へ行く際の参考にしていただければと思います。
そのしこり・できものが
最近新しくできたものか
以前からあったものか
を確認しましょう。
できれば大きさや硬さの変化・感覚もチェック。
写真に撮っておくと変化がわかりやすく、受診時に役立つこともあります。
無理に潰したり触ったりすると、炎症や感染を引き起こすリスクもあります。
むやみに触らないようにしましょう。
もしワンちゃん・ネコちゃんが気にして、なめたりひっかいたりする場合は、すぐに動物病院へ。
しこりやできものを見つけたら、早めに動物病院で相談しましょう。
あわてる必要はありませんが、違和感を感じたまま何ヵ月も様子見してしまうことは避けましょう。
そもそもなぜ、しこり・できものが、がんと疑われるのでしょうか?
その理由は、皮膚のがんができるメカニズムにあります。
がんは
遺伝的要因
紫外線などの外部環境
慢性的な炎症・老化
などの影響によって
体の細胞が本来の正常なバランスを失い、異常に増えたもの
です。
この異常ながん細胞が
体に必要な栄養などを奪い、他の臓器も壊してしまうため、がんは命に関わります。
特に体の表面にある皮膚は、
細胞分裂が活発
いろいろな刺激にさらされやすい
といった特徴から、がんが発生しやすい部位のひとつです。
がん細胞が皮膚で増えると
皮膚の一部が急に盛り上がったり、赤く腫れたりして、
まるで小さなしこり・できもののように見えることがあります。
そのため、ちょっとしたできものであっても
がんのリスクがあるため、注意が必要なのです。
【皮膚のがん】[筆者作成]

一方でもちろん、皮膚の異常は
ケガ・感染による傷や膿
アレルギー反応
によるものの場合もあります。必ずしも、がんであるとは限りません。
適切な治療のために、
しこりやできものを見つけたら動物病院できちんと診断を受けましょう。
動物病院では次のような方法で、しこり・できものをくわしく調べます。
皮膚がんにかかわらず、がんの検査として行われる代表的な検査です。
問診・身体検査
「いつからありましたか?」「痛がっていますか?」といった情報を飼い主さんにお聞きします。
触診で、大きさや硬さを確認します。
画像診断
レントゲンやCTで、他の臓器への転移の有無を確認します。
細胞診・組織生検
細胞診
針を使って病変部位から細胞を少し取り、顕微鏡で観察します(一般的に麻酔は不要)。
組織生検
手術で、異常のある皮膚を一部または全部切り取って調べます(全身麻酔が必要)。
がんかどうか、最も正確にわかる方法です。
がんの治療は、その種類や進行状況によって異なりますが、
①手術 ②それ以外 の2つに大きく分かれます。
主なものを簡単にご紹介します。
がんの部位を切り取る治療法です。
皮膚がんでは、外科手術が行われることが多いです。
根治手術
がんが小さく、完全に取り切れる場合に行います。
部分切除
がんが大きい、または範囲が広く完全に取り切れない場合でも、できる限りがん細胞を減らすために行います。
早期発見の場合は、外科手術が有効です。
術後は感染や再発を防ぐためのケアが必要です。
抗がん剤や放射線を用いる治療法です。
特に抗がん剤を使った化学療法は、さまざまながんで多く用いられます。
手術が難しい場合
再発・転移の予防
として、
できる限りがん細胞を減らす、あるいは無くす
ために実施することが多いです。
外科手術と組み合わせて行うこともあります。
治療後は副作用が起こりやすいため、そのケアも必要です。
がんの中には、血液や肝臓のように、がんが起こっていても外見からはなかなか気づくことのできないものも多くあります。
発見されたときには、すでにかなり進行していることも。
一方で皮膚のがんは、
日々のケアやスキンシップの中で、飼い主さんがそのサインに気づける可能性のある数少ないがんのひとつ
です。
普段から我がコをよく触ったり見たりすることが健康チェックとなり、小さな異変を早く見つけることにつながります。
私たち動物医療スタッフも、
まずはそのコの体に触れ、全身をしっかり観察すること
をとても大切にしています。
また、がんは命に関わることもある怖い病気ですが、早期発見・早期治療ができれば、動物たちの負担をより小さくすることができます。治療にかかる費用も比較的抑えられ、治療の選択肢が広がります。
💭最近、うちのコをなでていると、しこりのようなものを感じた
💭ブラッシング中に、できものを見つけた
🌀でも、これくらいで病院へ行くのは大げさかな?
そんなときは、リベ大どうぶつ病院へお気軽にご相談ください。
あなたの不安や治療へのご希望などを丁寧に伺いながら、
まずは様子見でもOKかどうか
皮膚や体調変化のポイントと、受診のタイミング
など、ご不明点をできる限り解消していただけるよう、スタッフ一同サポートいたします!
違和感を感じたら、早めのご相談・受診をおすすめします。
大切な動物たちの健康を一緒に守っていきましょう!
受診前にお問い合わせいただけます。どうぞお気軽にご利用ください。
それではまた、次のコラムで!

この先のページでは、写真とともに当院での皮膚がんの治療例を簡単にご紹介します。
治療への理解を深めていただく一助となれば幸いです。
※ご注意
下記のWebページには一部、動物の手術前後の写真を表示する画像リンクが含まれています。
「症例写真を見る」のリンクを開かない限り表示はされませんが、苦手な方は閲覧をご遠慮ください。
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