リベ大どうぶつ病院

コラム

全身麻酔の不安を解消!知っておきたいメリットとリスク 

  • 🐶犬

  • 😺猫

  • 避妊・去勢手術

公開日

2024.9.15

更新日

2026.3.17

こんにちは!リベ大どうぶつ病院 院長の林です。


突然ですが、もしあなたが

💬うちのコ、ちょっと体調悪いかも?一応、診てもらおうかな…

と思って行った動物病院で、


💬手術が必要です。短時間で終わる軽めの手術ですが、全身麻酔をかけますね。

と言われたら…?


手術におどろくのはもちろん、

🌀なんで全身麻酔なの?!軽めの手術なら麻酔も軽めにできるんじゃ??

🌀全身麻酔って、なんだか怖い…

と思われるかもしれません。


実は私たち人間に比べ、特にわんちゃんやネコちゃんの場合、全身麻酔はとても大切な役割があります。

そこでコラム第2回目では「全身麻酔の不安を解消!知っておきたいメリットとリスク」をテーマにお伝えします。


ぜひ最後までお読みいただき、もし実際に大切な動物たちが手術・全身麻酔となった時には、少しでも不安を和らげるためにお役立ていただけましたら幸いです。

🔸どうして全身麻酔が必要なの?動物たちを守る2つの理由

動物病院で手術をする時は、ほとんどの場合で全身麻酔となります。

その理由は主に2つあります。

1. 動かないようにするため

当然ながら手術中に体が動いてしまうと、命にかかわる事故が起きる危険があります。

ただ、動物たちに「じっとしていてね」と言っても

人間のように理解して動かずにいることはできません。

そのため歯石とりのような

人間なら麻酔不要、または体の一部だけの麻酔で済むような処置であっても

動物たちには全身麻酔が必要になります。

また、麻酔によって体をリラックスさせ、筋肉の余計な緊張を和らげることで

出血を減らすことにもつながります。

2. 痛み・恐怖をなくすため

手術にはどうしても痛みをともないます。

動物たちは、なぜ自分が手術を受けるのかがわからないため

もし麻酔がなければ、痛みに対して大きな苦痛とストレスを感じることになります。

全身麻酔をかけることで意識がなくなり、恐怖や不安を感じることなく治療ができるため

動物たちの負担を減らすことができます。

院長のワンポイントアドバイス「特に2つ目は、動物たちにはとても大事なことだと考えています!」

【図1】人間と動物における痛み止めのちがい [筆者作成]

人間と動物の痛み止めの違いを説明する図。人間は医療用麻薬を使い、動物は法律上の制限などから、品種に合わせて複数の薬を組み合わせて痛みを抑えることを説明している。

犬のイラストと、「痛み止めをきちんと使うことで、麻酔をより軽くできてぼくらにやさしい治療につながるんだって!」というメッセージの吹き出し。

🔸術後まで痛みのケア:麻酔で大切な3つのこと

リベ大どうぶつ病院では、下記の3つのポイントを重視して麻酔・痛みの管理を行っています。

1. きめ細やかなモニタリングで安全第一

麻酔中は呼吸や心拍数などをモニタリングし、異変がないか細かくチェックしています。

麻酔は効き目が弱すぎても強すぎても危険がともなうため、最適なバランスを保てるよう細心の注意を払っています。

もし体調が急変した場合は手術を中断して、体調回復を最優先に対応します。

2. 合併症リスクを減らして安心を  

痛みの管理をきちんと行っていない場合、

免疫の低下につながり、感染症や他の病気のリスクが高まることが知られています。その結果、傷の治りが遅くなることも。

当院は適切な麻酔で痛みをコントロールし、合併症リスクをできるだけ低く抑えることをめざしています。

3. 回復を早め、術後も快適に過ごせるケア

手術中や術後の痛みをしっかり抑えることで、体内でストレス物質が増加するのを避けられ、その後の回復を早めることが期待できます。

当院では術後も痛みのケアを徹底し、動物たちが快適に過ごせるようサポートしています。


【図2】リベ大どうぶつ病院が大切にしている麻酔の3つのポイント [筆者作成]

麻酔管理で重視する3つのポイント(①安全を最優先、②合併症リスクを小さく、③術後もしっかり痛みのケア)を、心拍・注射器・点滴を受ける犬のアイコンで示した図。

🔸リスクはある。だからこそ万全の体制で!

全身麻酔は動物にとって大きなメリットがあり、手術や処置には欠かせません。

一方で、ある程度のリスクをともなうことも事実です。

そのため、麻酔のリスクをきちんと理解し、最小限に抑える対策・体制を整えることが大切です。

当院では下記のような注意を払っています。

リスク1. 副作用  

麻酔薬も薬のひとつなので、副作用が出ることがあります。

例えば、術後に吐き気を感じたりするコがいます。

場合によっては、呼吸や心臓へ影響を及ぼすこともあるため、そのコにあわせた適切な麻酔薬の選択と用量の調整が重要です。

当院では緊急手術でない限り、

手術日までに使う麻酔薬やその量を個別に検討し、飼い主さんへのご説明・確認を行っています。

手術当日も体調を細かくチェックし、最適な調整を行います。

リスク2. 「100%安全」ではない  

正直なところ、麻酔は絶対安全です!とは言い切れません。

どんなに気をつけていても予期しない反応や異変が起こることはあります。

だからこそ、当院ではあらかじめしっかりと検査を行い、麻酔中も体の状態をみながら慎重に調整を続け、常に安定した麻酔管理をめざしています。

麻酔から覚めた後もていねいに様子を観察して、必要に応じてすぐに対応できる体制を整えています。



うちのコの手術をする、と決めることは飼い主さんにとって大きな決断です。

リベ大どうぶつ病院では、手術や全身麻酔に対する不安を少しでも和らげ、安心してお任せいただけるよう、スタッフ一同、最善を尽くしてまいります。

わからないことや不安なことがあれば、いつでもお気軽にご相談くださいね!

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受診前にお問い合わせいただけます。どうぞお気軽にご利用ください。

それではまた、次回のコラムをお楽しみに!

白い毛布の上で、仲良く寄り添ってスヤスヤと眠っている茶白の子犬とシャム猫のような子猫の写真。

参考文献

[1] Monteiro BP, et al. 2022 WSAVA guidelines for the recognition, assessment and treatment of pain. J Small Anim Pract. 2023; 64: 177-254.

[2] American Animal Hospital Association. 2022 AAHA Pain Management Guidelines for Dogs and Cats. 2022年2月11日発行.[https://www.aaha.org/resources/2022-aaha-pain-management-guidelines-for-dogs-and-cats/ (2024年9月7日閲覧)]

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